エマ6巻
- 作者: 森薫
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2005/08/31
- メディア: コミック
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まず表紙を見てぶっこけそうになった。
暗れっ!!
まあ・・最悪の事態が起こる訳ですから暗くても
問題ないのでしょうが・・・1巻のアットホームな感じ
からどんどんかけ離れているような気がするのは気のせい?
この頃の森さんは描き込みが凄くなったのは認めますが
何だか違う方向に行っているようで少し淋しい気がします。
描き込みをしたくなる時期があるのも理解できるのですが(^^;
当初のメイドさんの生活をこっそり見させて頂いてる感から
人間模様が中心となっている気がする。
もっとも深い内面性であれば、船戸明里さんの「Under the Rose」
の方が長けているけれども・・・
ウイリアムとリチャードが言い争う場面は父親を越えなければ
ならない男の子の宿命のようなものを感じたし(まあ、男の子
って年でもないけれど)、そこに身分制度とか色々絡んでいる訳で。
夫婦のあり方つーか、どうも父親・母親の方に目が行っちゃうよねえ。
やっぱり段々自分の年齢が上がって来たせいもあるかと思う。
生きていく中で、自分ではどうにもならないその時々の社会背景に
逆らって行く事は確かに強い意志が必要だろうと思う。
身分制度がなくなったとかなんとかいうけど、今の日本にだって
見えない階級はある。
「エマ」にはまったのは、自分の仕事上での立場でどことなく
共感できる部分があったからだ。
例えば私がしている仕事について、関係の方が
「機材運びばっかりしてないで、もっと前に出ることを・・・」
などと心配そうに言われたりすると結構落込む。
結局は「雑用」をしている私の仕事という物には価値がないと
言われたようなものなのだ。
しかし、そのような仕事の中にも「プロフェッショナル」な
部分がある訳で、メイドさん達の仕事についてもそういった
プライドがあったのだ。
「エマ」がこれからどういう展開になるのか楽しみではある。