家鴨DIARY

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大御所漫画家の絵の劣化に思う認識の違い

よく大御所漫画家や昔、超売れっ子だった漫画家の絵が
「劣化した」なんて話を聞く。


確かに日○早○なんかを見てると線は上手くなったけど
「手癖」で描いてるな〜(^^;と辛くなる事もある。
しかし、この「劣化」も人によって認識が様々なんじゃ
ないかな〜なんて思うことがある。


私の絵などは劣化以前の問題で、同人誌を再開するまで
十数年描いてなかった。
そりゃ、泣きたくなる状態である。
しかし、連れ合いにずっと描き続けた上手い人の原稿と
私の原稿を見せても特に「上手い・下手」の区別がつかない。


仮にも「漫画を描く」ということに携わっていた人間と
ただ「漫画を読む」だけの人、絵心がある人では見方が
違うのかもしれない。


連れ合いは「絵」については、てんでダメだが、音楽に関しては
私の数倍も感度が高い。


昨年からCDを作ってみてようやく、
「このアレンジは○○から取ってるんだな〜」とか分かるレベル
にはなったものの「これは50年代風でいい」とか「アレンジがいい」
とか自分にはよくわからない。


自分から見ると「劣化」ではなく、省略していった結果の「作風」
に変化している漫画家さんも多いのではないかと思う。
ただ、何年もファンをやっていた方には、昔、ファンになった瞬間
の絵柄に愛着があったりすると「劣化」と映る場合もあるだろう。


「絵」に重点を置くか「物語」に重点を置くかで好みも変るだろうけど、
上手くてもキャラの区別がつかなくなってるとか(北○司さんの
「エ○ジェル○ート」とか辛い。女性の顔が全部同じで・・・辛いんです)
描きこみ過ぎてお腹一杯の作品とかは、ため息が出てしまう。
上手くないのに「劇画」を描いてる作家さんとかも。
その「匙加減」が難しいのだ。


せめてお話が面白かったら救えるのですが、昔取った何チャラで
描かれていたりすると「大変なんですね」と涙が出そうになる。
もしかしたら「絵の劣化」より、そっちのが問題なのかもしれない。


ストーリィと絵のどちらに重きを置くかによって、感じ方も様々かも。
二つが程よいハーモニーを奏でればOKだが、その時期は僅かなものだ。
絵が先にダメになるかお話が先に枯渇するか・・・凄いストレスだろう。
本当、漫画家さんに宗教にはまる人が多いのも分かる気がする。


絵を描いているとやたらと描き込みに走る時期があって、一般的
にはそれが「上手く」見えたりするからやっかいだ。


理想としては「余白」が「手抜き」に見えない絵柄だけれども
劣化してしまった今は、ひたすら線を入れるしか方法がない。
鉛筆線一本ですっと描ける様になりたいものである。